間質性肺炎

間質性肺炎とは

「間質性肺炎」とは、肺が固くなり息ができなくなる病気です。
あまり耳にしない言葉だと思いますが、コロナ関連やエアコン関連の病気としても聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最近では演歌歌手の八代亜紀さんがお亡くなりになった原因でもあります。

間質性肺炎は
早期対応が重要

ほんの少し動いただけでも息切れしたり、乾いた咳がとまらないなどの症状がある場合は疑うサイン間質性肺炎の中には早期に入院治療が必要な状態であることもあります。
特徴的な症状としてはほんの少し動いただけでも息切れしたり、乾いた咳がとまらないなどの症状がある場合は疑うサインになります。このような症状がある場合には早期受診をおすすめいたします。

間質性肺炎は
普通の肺炎とは違う

よく皆さんが耳にする肺炎は、主に肺炎球菌やクラミジアなどの細菌感染による肺炎で実質性肺炎のことを意味します。
肺は小さな肺である肺胞(実質)がたくさん集まって形成されています。(イメージは「いくら」と「すじこ」です。「いくら」は元々一つ一つがくっついて「すじこ」になっていますよね)
一つ一つの肺胞と肺胞をくっつけている接着剤のような役割の部分を間質と言います。
この間質の部分には毛細血管やリンパ管などがあり、肺胞(実質)に入ってきた空気中の酸素や二酸化炭素を血管の中の血液に受け渡す重要な役割があります。
この間質に障害(炎症)がおきると間質性肺炎となります。

間質性肺炎により肺胞の壁が厚く硬くなっている様

間質性肺炎の症状

  • 息切れ(少し動いただけでも)
  • 乾いた咳(乾性咳嗽)がでる
  • ばち指

ばち指
間質に障害(炎症)が生じると酸素や二酸化炭素の受け渡しがうまくできなくなるので、息切れしやすくなります。
息切れというのも寝室トイレ間などちょっとした距離でも走ったあとのような息切れが出るようになったり、コンコンというような乾いた咳(乾性咳嗽)が何もしなくても出るようになります。
指先が太鼓を叩く「ばち」のように盛り上がって爪が丸くなることがあり、「ばち指」と呼ばれます。ただしばち指は他の病気でも見られることがあります。

間質性肺炎の原因と種類

  • 原因不明(特発性)
  • 原因があるもの(膠原病・薬剤・サプリメント・漢方薬・喫煙・加湿器・羽毛布団・エアコンのカビなど)

原因は数多く存在しますが、多くは原因不明の特発性です。
特発性の中には肺線維症という難病で予後不良(5年生存率約20%)のものも存在します。早期発見早期診断することで予後が変わってきますので早めの診断が必要です。
原因があるもので一番可能性が高いものがリウマチなどの膠原病による膠原病合併間質性肺炎(connective tissue diseases-associ- ated interstitial lung disease:CTD-ILD))です。
例えば膠原病の一種であるリウマチは、免疫の暴走によって関節軟骨が破壊される病気です。肺は空気中の細菌やウィルスから常に攻撃されるリスクがあり、免疫がとても発達しているため膠原病のような免疫の暴走の影響を受け肺が障害されます。
このように免疫が発達している組織のため、タバコの煙・加湿器の煙やカビ・羽毛布団・エアコンのカビなどが肺に入ってくると過剰な炎症反応を引き起こし間質性肺炎となります。
また、薬剤・サプリメント・漢方薬の内服によってアレルギー反応がでても間質性肺炎になる方もいます。
いろんなサプリメントや漢方薬を飲まれている方は注意が必要です。

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