嗄声(声がれ)

嗄声・声がれとは

声がれ・嗄声嗄声なんか見慣れない漢字ですが、「させい」と読みます。
意味は何らかの原因によって声帯に異常をきたし「声がれ」が生じている状態です。
よく我々が経験するのは風邪や大声を出した時に生じる急性声帯炎です。うがいや声帯の安静により数日で治ることが多いですが、治らない場合は別の病気が隠れていることがありますので呼吸器内科もしくは耳鼻科への受診をおすすめいたします。

嗄声の原因
(呼吸器疾患による)

呼吸器疾患が原因で声がれがでることも多くありますので注意が必要です。

肺がん

肺がん

肺と喉が関係している?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
気管支の周辺には左右に反回神経という声帯を動かす神経が通っています。肺がんのリンパ節転移や浸潤によって神経が圧迫したり障害されたりすると声がれが出るようになります。
私の経験した症例では、お酒や煙草をよく嗜まれる方が酒焼けやたばこで声が枯れたと思っていたら実は肺がんが転移していたということがありました。この方はたまたま早期にCTをとる機会があり早期治療にたどり着くことができました。

ついよくある症状のため軽視されてしまいがちですが、長引く症状は原因があることがほとんどですので呼吸器内科専門医にご相談ください。

肺がん

吸入薬(吸入ステロイド)の影響

喘息や咳喘息などで吸入薬(吸入ステロイド)をしている方に出ることがあります。吸入のステロイドが声帯に付着することで声がれが出るため、よくうがいをしたり、吸入薬の変更や吸入薬を中止することで対応することができます。
吸入ステロイドを中止できない場合には対症療法として麦門冬湯などの漢方薬を併用することで症状を軽減することもあります。
吸入ステロイドは様々な種類があり、吸入薬以外の薬を併用することで吸入ステロイドの量を減らすことが期待できる薬剤もあります。ぜひ吸入ステロイドでお悩みの方はご相談ください。

嗄声の原因(他の疾患)

甲状腺機能低下症・胸部大動脈瘤・喉頭腫瘍など
いずれの疾患も胸部CTが手がかりになるこがあります。

胸部CT検査は
当日にすぐ行え、
結果が出ます。

胸部CT検査は当日にすぐ行え、結果が出ます。声がれの原因は多岐にわたりますが、重症な疾患もかくれている病気であることもあります。
風邪でない声がれを感じたら耳鼻科もしくは呼吸器内科にご相談ください。

CT検査

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