CT検査とは
CT検査とは、X線を身体に照射することで、人体の断面像を作る検査です。X線は人体の中を通り抜けます。その透過したX線の強弱の情報を検出器で集め、コンピューターによって分析することで、人体の内部の状態を見ることができます。
CT検査は全身のどの部分でも撮影できますが、特に脳や肺、心臓、大動脈、気管支、肝臓、腎臓、膵臓、大腸などに起こる病変を診るのに有効です。
一般的な健診で行われているレントゲン検査は「レントゲンが身体を通過した影を画像化した検査」とも言えます。しかし、レントゲン検査で異常が見つかっても、その異常ががんによるものなのか、それとも骨や血管などの正常なものが重なって見えているだけなのか、はっきりとは分かりません。
一方、CT検査では、輪切り画像を作ることで、ミリ単位で異常の正体を判断できます。そのため、胸部レントゲン検査での確定診断が難しい場合は、CT検査を追加することで異常の有無を確かめていきます。
CT検査でわかる病気
肺の病気 | 肺炎、肺結核、肺がん、気胸 |
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その他、胸部の病気 | 胸部大動脈瘤、胸部大動脈解離、リンパ節の腫れなど |
脳の病気 | 脳出血、くも膜下出血、脳梗塞の一部 |
腹部の病気 | 肝臓・胆のう・膵臓・腎臓の癌、盲腸(虫垂炎)、大腸憩室炎、腹部大動脈瘤、腹部大動脈解離など |
CT検査の費用目安
3割負担 | 4,500円 |
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2割負担 | 3,000円 |
1割負担 | 1,500円 |
※造影剤を使用しないの場合
お勧めの方
- 喫煙の習慣がある方、過去に喫煙されていた方
- 血縁者に肺疾患にかかった方がいる
- 粉塵を吸引しやすい職場環境で働いている方
- 胸部レントゲン検査で異常を指摘された方
当院のCT検査の特徴
最新型のCTを採用
当院では、キヤノンメディカルシステムズ製のCT「Aquilion Start」を使用しています。このCTは高度医療機関でも使われている機器と同じもので、同様に高画質画像を得ることができます。
通院の手間が軽減
ほとんどの場合、CT検査を受けるには、まずかかりつけ医から紹介状を貰ってから高度医療機関へ行かなければなりません。検査を受けるまでに時間がかかったり、検査日と結果の説明日が別になったりすることも珍しくありません。当院では高性能なCTを備えているので、患者様のご希望に応じて、その日に検査と結果の説明をすることも可能です。
短時間で撮影
当院で導入されているCTは、1回の撮影で16枚の断面像を得ることが可能です。そのため、従来よりも撮影時間が短く済みます。また3D画像も作れますので、患者様に分かりやすく説明できます。
30cmの範囲を9.4秒で撮れるので、頭部や胸部、腹部の検査もスムーズに受けられます。胸部の撮影で行う息止めも1回で済むので、ご負担なく受けていただけます。
被爆量を最小限にして身体への負担を軽減
AIDR 3Dとは、キヤノンメディカルシステムズ社が開発した技術です。一般的にCTの画質を良くするには、放射線の量を多くする必要がありますが、当院ではAIDR 3Dを駆使することで、身体への被爆リスクを減らしていきます。AIDR 3Dは被爆量を最大75%減らしながら、画像のノイズを低減することで、高画質なCT画像を作ることが可能です。これにより、放射線に敏感な臓器(水晶体や甲状腺、乳腺、生殖器)の検査を行う時にも、被爆リスクが抑えられます。
検査の流れ
- 服やアクセサリーなどの金属製品を外します。検査着の貸し出しにも対応しています。
- スタッフの指示に従いながら、CT検査機器のベッドで仰向けになります。
- 位置決めのため撮影します(5秒ほど)。
- CT検査を開始します。撮影時間は10秒〜20秒ほどになります。画像がぶれないよう、指示に従いながら息を止めていただくこともあります。
- 検査中に体調がおかしいと感じた際は、すぐにスタッフへお申し出ください。
- 着替えて検査を終了します。検査にかかる時間は合計5〜10分くらいです。
CT検査の注意事項
CT検査ではX線を使うため、撮影する部分に金属物があると、アーチファクトを起こして画像が乱れる可能性が高くなります。そのため検査前には金属類を外していただき、検査着に着替えていただきます。また、腹部の検査の場合は、食事制限が必要になることもあります。
以下のものは金属が含まれているので、事前に外してからお越しください。
- ネックレスや指輪、ピアス、ヘアピンなどのアクセサリー類
- ブラジャーやベルト、ファスナー付きの服など、金属類が付いている服や下着(プラスチック製のものでしたら問題ありません)
- 湿布やカイロ、エレキバンなどの貼り薬
CT検査を受けられない方
- 妊娠中、または妊娠している可能性がある方
撮影が難しい状況
- 撮影中に数秒間動きを止めるのが難しい方
- バリウムを飲んだ検査を1週間以内に受けられた方(バリウムが腸の中に残っていることで、正確なCT画像が得られなくなります)。