慢性閉塞性肺疾患(COPD)・肺気腫

慢性閉塞性肺疾患(COPD)・肺気腫とは

いま増えている病気

近年では落語家の歌丸師匠が、肺気腫(COPD)で在宅酸素療法を受けていたことは広く知られております。2030年には世界の全死因の3位になると言われている病気です。
喫煙されていた方で、年齢を重ね段々と息切れや咳や痰などの症状が目立つようになった方はただの年齢による体力の衰えと考えずに肺気腫(COPD)の可能性を考え検査をおすすめいたします。
病状が進行すると息が吸えるけど吐けないといった状態になり、息を吐くのに大量のエネルギーを使うことになり、食べても太れない、痩せが進むという状況(フレイル)になります。
フレイルは難治性の状態ですのでそうならないよう早期の対応が重要になります。

患者さんの状態に合わせて治療を組み合わせていきます。
早期診断・治療はその後の人生の生活の質(QOL)の改善に寄与しますので、当院でしっかりサポートさせていただきます。

別名 たばこ病 

肺気腫は「たばこ」や「有害物質」によって肺が破壊され肺がスカスカになってしまった状態です。
イメージとしてはキッチンの目の細かい弾力のあるスポンジが水を大量に含んだブヨブヨの穴の大きなヘチマになってしまった状態です。

COPD・別名 たばこ病 

肺気腫(COPD)の症状

肺気腫が肺の大部分を占めたり、気管支の炎症が強くなるとと息切れや咳・痰が多く出るような状態(=COPD)となります。肺気腫が肺の大部分を占めたり、気管支の炎症が強くなるとと息切れや咳・痰が多く出るような状態
(=COPD)となります。

肺気腫(COPD)の診断

  •  聴診器を使った聴診では肺がパリパリ、ガサガサと紙風船を触っている時に出るような音が聴こえることもあります。
  • 肺気腫は胸部レントゲンでは通常初期には異常は認められず、進行してからわかる場合もあります。

胸部CT検査では体を数ミリ単位で輪切りにするため細かく肺の状態を調べ、肺気腫の状態をチェックします。
肺気腫ではタバコで肺が溶けてスカスカの状態になっており、CTでは黒く抜けてしまった部分が目立ちます。
また、一部患者さんではタバコによる間質性肺炎を発症し肺が固くなった線維化をしている状態の方がいます。

  •  呼吸機能検査では肺活量や一秒間に吐ける息の量を測定し、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の状態になっていないか、なっている場合は軽症か重症といったグレードを判断し治療方針を決定します。

COPDの方には肺気腫が無い非気腫型のタイプもありますので呼吸機能の検査は診断に欠かせません。
当院では胸部CT検査、呼吸機能検査ともに当院でも即日施行可能ですのでご相談ください。

CT検査

肺気腫(COPD)の治療

治療の第一歩は禁煙です。

禁煙外来一度喫煙を行い肺が破壊されてしまうともとに戻ることは有りません。吸えば吸うだけ肺は壊れて行きます。早期の禁煙が大事になります。
なお、喫煙は肺がんのリスクでもあります。禁煙してから10年後には、肺がんになるリスクが喫煙者に比べて約半分に下がり20年以上でたばこを吸わない人とほぼ同じ状態になると言われています。
喫煙はタバコの依存症であり、自分でやめることが難しい場合は禁煙外来の受診をおすすめいたします。
当院でも行っておりますのでお気軽にご相談ください。

禁煙外来

吸入療法を行います。

肺の状態に合わせて気管支拡張剤の吸入療法を導入します。吸入が難しい場合は貼付剤もあります。
治療により呼吸機能の改善や期待できますが、肺気腫は戻ることが有りませんのでとにかく禁煙が重要になります
治療薬には脈が早くなる不整脈を誘発させるリスク、おしっこが出なくなる尿閉や眼圧があがってしまう緑内障を悪化させるリスクがあります。基礎疾患にあわせて対応が必要ですので、持病をお知らせください。

在宅酸素(HOT)の必要性を考慮します。

一度破壊された肺は戻ることが有りません。吸入薬で呼吸機能を底上げしたとしても重症度によっては酸素が必要になる場合があります。そのときには在宅酸素の使用のご提案をします。
なかなか在宅酸素(HOT)の導入に前向きでない方もいらっしゃいますので、患者さんの今の状態を一緒に向き合って何がベストなのかを一緒に考えて決定していきます。

在宅酸素

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