気管支喘息とは
気管支に何らかの原因によって慢性的な炎症が生じ、気管支が細くなり、ぜーぜーしたり苦しくなったり、咳などの症状がでる病気です。
慢性炎症の原因は主に花粉やハウスダストなどによるアレルギーで、特に小児喘息が一度よくなった方も風邪などによってまた症状が出る方もいます。
特殊な喘息もある
- 痛み止めの内服ででるNSAIDs過敏喘息
- 運動すると症状が出る運動誘発喘息
- 汚れたエアコンの使用などでカビを吸入し発症するアレルギー性気管支肺真菌症
- 仕事をしているときだけ出る職業性喘息
職業の例としては、ペンキなどの塗装業・パン製造・麺製造業・看護師・化学物質取り扱い労働者・トリミングなどの動物取扱い業・溶接業・食品加工業などです。
喘息専門外来を
行っています。
当院は呼吸器専門医と喘息専門医がいるクリニックです。大人から子供まで対応することが可能です。
基本的には中学生以上の患者さんを対象としておりますが、小さいお子様もお気軽にご相談ください。
喘息は治療すれば
助かる病気
喘息と聞くと軽症の病気かなと思われる方もいるかも知れませんが、厚生労働省の人口動態統計では1950年頃は16,000人が喘息で亡くなっていた死にいたる可能性のある病気です。吸入ステロイドの治療法が確率されてからは1,500人程度にまで減少しましたが、依然として喘息が原因でなくなる方は少なくありません。
しっかりとした診断と治療を行いコントロールしていきましょう。
気管支喘息を疑う
症状や状態
喘鳴(ぜーぜー、ヒューひゅーとする呼吸)や咳、呼吸が苦しいなどの症状があり、下記内容が1つ以上当てはまる場合は喘息を疑います。
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アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎などのアトピー素因
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ステロイドを含む吸入薬もしくは経口ステロイド薬で呼吸症状が改善したことがある
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喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)を感じたことがある
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3週間以上持続する咳嗽を経験したことがある
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夜間を中心とした咳嗽を経験したことがある
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息苦しい感じを伴う咳嗽を経験したことがある
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症状は日内変動がある
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症状は季節性(台風など)に変化する
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症状は香水や線香などの香りで誘発される
喘息の診断と検査
気管支喘息は咳や呼吸困難を主症状とした病気のため、他の疾患の合併など様々な要素が組み合わさっている場合もあります。そのため決まった診断アルゴリズムがあるわけでは有りません(喘息予防・管理ガイドライン2021)が当院ではこのような形で診断することが多いです。
- まずは問診を行い次に聴診をします
- 喘息を疑う場合には各種検査を組み合わせて行います。
- 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
- 呼気NO検査
- 気道抵抗性試験(モストグラフ)
- アレルギー検査(採血)
気管支喘息の治療
長期管理
吸入のステロイドを中心とした吸入薬と内服薬でコントロールしていきます。
吸入薬も何種類もありますので患者さんそれぞれにあった吸入薬の調整を行います。吸入を開始することででてくる症状や不安などあるかもしれませんが気軽にご相談ください。
なお、吸入のステロイドは内服のステロイドと異なり体内への影響は極めて低いとされておりますので安心してご使用下さい。ただし、小児のお子様は身長に影響がでることがありますのでご不安の場合は専門医にご相談ください。